浄土真宗本願寺派 福岡組 情報配信所
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新mp3法話 第77集 ①覚永寺 栗山俊之 ②正法寺 志摩田真生
mp3法話の第77集をお届けいたします。
MP3形式で3MB程度(3分前後)の大きさです。
タイトルをクリック下さるとダウンロードが始まります。
また、下段「PDF版ダウンロード」をクリックすると、A4版でカード風に印刷してお使いいただけるようなPDFファイルがダウンロードできます。
本記事最後、右下の「続きを読む >>」をクリックいただきますと音声と同じ法話が文字でご覧いただけます。
仏様のおはなし新シリーズ 第77集 その1 「熊本・大分地震に」 音声版ダウンロード
第77集 その1 「熊本・大分地震に」 PDF版ダウンロード
覚永寺 栗 山 俊 之
仏様のおはなし新シリーズ 第77集 その2 「本当のこと」 音声版ダウンロード
第77集 その2 「本当のこと」 PDF版ダウンロード
正法寺 志摩田真生
◎広報部
MP3形式で3MB程度(3分前後)の大きさです。
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仏様のおはなし新シリーズ 第77集 その1 「熊本・大分地震に」 音声版ダウンロード
第77集 その1 「熊本・大分地震に」 PDF版ダウンロード
覚永寺 栗 山 俊 之
仏様のおはなし新シリーズ 第77集 その2 「本当のこと」 音声版ダウンロード
第77集 その2 「本当のこと」 PDF版ダウンロード
正法寺 志摩田真生
◎広報部
仏様のおはなし新シリーズ 第77集 その1 「熊本・大分地震に」
今、この文章を書いているこの時、大地震によって被災された熊本・大分の方々が、筆舌に尽くし難い苦しみ、悲しみを抱えながら、不安な日々を過ごしておられます。私も被災された方々に何かできないかと、全国から寄せられる支援物資を車に詰め込んで、また学生たちと片付けや炊き出しに通っていますが、その悲惨な状況を前にして立ちつくすばかりです。
倒壊した家屋、避難されている方々の姿に触れ、自然の猛威を目の当たりにしながら、学生たちと共に東日本大震災の被災地を訪れた折に、漁師さんたちとの交流会「居酒屋筑女」に於いて、酒を酌み交わしながら語り合った話を思い出しました。自然は私たちに恵みを与えてくれます。また、時に自然は私たちに災いをもたらします。自然とはそうしたものです。ならば、私たちは自然とどのように向き合えばいいのでしょうか。意外に答えは簡単です。自然が私たちにどのような災いをもたらしても、私たちが助け合い、支え合って、それを乗り越えていけばいいのです。であれば私たちは、不意に訪れる災いに備えるという意味でも、日頃から助け合い、支え合って生きていかなければなりません。
過去の災害は、人はどのような困難に出遇っても、それを乗り越えていく力を持っているということを教えてくれます。しかしそれは、困難を乗り越えようとするその人を誰かが助け、支えたからこそ可能だったのです。同じ九州の地で起きた今回の震災は、今私たちが困難を乗り越えようとしている人を支える助ける、誰かになっているかということを問うているのでしょう。
私たち真宗門徒は「御同朋(おんどうぼう)」を日常の中に実感できるものにしていかねばなりません。
担当は、祇園町、覚永寺住職、栗山俊之でした。
仏様のおはなし新シリーズ 第77集 その2 「本当のこと」
もう、今から6年も前の話です。
「お父さん、年取ったよね~」
当時九才の娘が、いきなり私に言ってきました。突然そんなこと言われた私は、心も体も固まっちゃいました。さすがに若者だとは思っていませんでしたが、「年取った」なんて言われると、「どこが?何が?どうして?私が?」と
少なからずパニックです。
「え、どうして突然そんなこと言うの?」
私が聞き直すと、次の一言。
「えー、だって、もう40じゃん」
確かに、40才になっていました。自分ではいつも言っていたんです。
「私も40。年取りました」なんて。でも、人から言われて固まるってことは、本当にそうは思ってないってことでしょうね。
人は、年老い、病んで、そしていずれ別れていかなければならない。
お釈迦さまは、私たちのいのちの姿をこう示され、「思い通りになるようなものでも、するようなものでもない」とお諭し下さいます。
でも、それを自分のことだと思えない、思いたくない私がここにいます。
人は、ではないんだ。私が生きていくということは、年老いていくことだし、病んでいくこともあるし、そして別れていかなければならないものを背負っている、ということなのです。
このいのちをどう生きていくのか、その道を示されたのが仏教です。
死んだら終わり、ではない。そんな空しい人生を送らせたりはしないと願われた、仏様の心を聞いていくのです。
ちなみにその日は、悔しいので娘を使ったささやかな抵抗を試みました。
「じゃあ、お母さんはどうすんだよ?」
私より一つ年上の連れ合いを引き合いに出してみました。
「どうして?」
「だってこの人、40になってからもう一年以上たってるよ。」
娘は流石、躊躇も恐れもまるでなく、
「うわ、お母さんヤバッ」
こちらの予想通り、いや期待以上の返事をしてくれました。
ただし、その会話を聞いていた妻から私に送られた視線は、未だに忘れることができません。
簡単に「自分のこと」とは受け容れられない私、そして妻の姿がありました。
今、この文章を書いているこの時、大地震によって被災された熊本・大分の方々が、筆舌に尽くし難い苦しみ、悲しみを抱えながら、不安な日々を過ごしておられます。私も被災された方々に何かできないかと、全国から寄せられる支援物資を車に詰め込んで、また学生たちと片付けや炊き出しに通っていますが、その悲惨な状況を前にして立ちつくすばかりです。
倒壊した家屋、避難されている方々の姿に触れ、自然の猛威を目の当たりにしながら、学生たちと共に東日本大震災の被災地を訪れた折に、漁師さんたちとの交流会「居酒屋筑女」に於いて、酒を酌み交わしながら語り合った話を思い出しました。自然は私たちに恵みを与えてくれます。また、時に自然は私たちに災いをもたらします。自然とはそうしたものです。ならば、私たちは自然とどのように向き合えばいいのでしょうか。意外に答えは簡単です。自然が私たちにどのような災いをもたらしても、私たちが助け合い、支え合って、それを乗り越えていけばいいのです。であれば私たちは、不意に訪れる災いに備えるという意味でも、日頃から助け合い、支え合って生きていかなければなりません。
過去の災害は、人はどのような困難に出遇っても、それを乗り越えていく力を持っているということを教えてくれます。しかしそれは、困難を乗り越えようとするその人を誰かが助け、支えたからこそ可能だったのです。同じ九州の地で起きた今回の震災は、今私たちが困難を乗り越えようとしている人を支える助ける、誰かになっているかということを問うているのでしょう。
私たち真宗門徒は「御同朋(おんどうぼう)」を日常の中に実感できるものにしていかねばなりません。
担当は、祇園町、覚永寺住職、栗山俊之でした。
覚永寺 栗 山 俊 之
仏様のおはなし新シリーズ 第77集 その2 「本当のこと」
もう、今から6年も前の話です。
「お父さん、年取ったよね~」
当時九才の娘が、いきなり私に言ってきました。突然そんなこと言われた私は、心も体も固まっちゃいました。さすがに若者だとは思っていませんでしたが、「年取った」なんて言われると、「どこが?何が?どうして?私が?」と
少なからずパニックです。
「え、どうして突然そんなこと言うの?」
私が聞き直すと、次の一言。
「えー、だって、もう40じゃん」
確かに、40才になっていました。自分ではいつも言っていたんです。
「私も40。年取りました」なんて。でも、人から言われて固まるってことは、本当にそうは思ってないってことでしょうね。
人は、年老い、病んで、そしていずれ別れていかなければならない。
お釈迦さまは、私たちのいのちの姿をこう示され、「思い通りになるようなものでも、するようなものでもない」とお諭し下さいます。
でも、それを自分のことだと思えない、思いたくない私がここにいます。
人は、ではないんだ。私が生きていくということは、年老いていくことだし、病んでいくこともあるし、そして別れていかなければならないものを背負っている、ということなのです。
このいのちをどう生きていくのか、その道を示されたのが仏教です。
死んだら終わり、ではない。そんな空しい人生を送らせたりはしないと願われた、仏様の心を聞いていくのです。
ちなみにその日は、悔しいので娘を使ったささやかな抵抗を試みました。
「じゃあ、お母さんはどうすんだよ?」
私より一つ年上の連れ合いを引き合いに出してみました。
「どうして?」
「だってこの人、40になってからもう一年以上たってるよ。」
娘は流石、躊躇も恐れもまるでなく、
「うわ、お母さんヤバッ」
こちらの予想通り、いや期待以上の返事をしてくれました。
ただし、その会話を聞いていた妻から私に送られた視線は、未だに忘れることができません。
簡単に「自分のこと」とは受け容れられない私、そして妻の姿がありました。
正法寺 志 摩 田 真 生
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